LB4
「ねー、大悟くん。今彼女いるの?」
俺の本性を知らないえみちゃんが、助手席から無邪気に質問を投げる。
「いるよ、一応」
一昨日できたばかりだけど。
「へーいるんだ。それなのにあたしとデートしていいのー?」
「ちゃんと許可は取りました」
あまりにもあっさり許可が降りたから、彼氏としては少し虚しい気持ちになった。
「大悟くんって案外律儀なんだ」
「まあね」
えみちゃんはそういう対象じゃない(と高を括っていた)から、そういう申し出ができたんだけど。
「ていうか彼女さん、器がでかいんだね」
「それはどうだろ」
全然でかくないよ。
君のお母さんの器が浴槽ほどだとしたら、千佳の器なんてお猪口くらいしかない。
あっさり許可をしたのは、千佳がそれほど俺を好いていないから。
俺がすけこましまくっていることを知っているから、はじめから信用していないのだ。
「いいなー。あたしも彼氏ほしい。部活ばっかやってたから、まだ誰とも付き合ったことないんだー」
「引退したんだし、これからでしょ」