LB4

「あたしね、大悟くんが好きなの。あたし一人っ子だから、はじめはお兄ちゃんができた感じで好きなんだと思ってた」

おいおい、何を言い出すんだ?

末っ子の俺は、今でも君を妹として好きだよ。

相思相愛だろ、これでいいじゃないか。

「でもね、違った。男の人として、恋愛的な意味で好きみたい」

ああ……。

兄妹の絆が、この狭い車内で崩壊していく。

「何言ってんの。俺は恋愛的な意味では、えみちゃんの思ってるような男じゃないよ」

「知ってる。大悟くん、たくさん女の人と遊んでるでしょ? 中学時代の私にだってわかったよ、それくらい」

「えっ……」

やっぱり女は恐ろしい生き物だ。

バレていたのか。

そして知らないふりをして俺に懐き、その上で俺を好いたというのか。

まだ男性経験すらない、純情な少女が。

「だから彼女がいるとか、関係ないの」

わけわかんねーよ。

関係ないって、どういう意味だよ。

俺がやってきたことのいかがわしさがわかっていないのか。

「えみちゃん……」

車がまた停まる。

えみちゃんの温かい手が俺の左腕に触れる。

不覚にもドキッとした。

ほどよく握って滑らかに撫でられると、俺のスケベ脳は都合よくその先の行為の一部へと変換する。

「あたし“ハジメテ”は、大悟くんがいい」

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