LB4

泣き止んだえみちゃんは、風呂の脱衣所で下着を着け直し、ソファーでメイクを直しはじめた。

俺はベッドに横たわり、テレビでバラエティー番組を見ながら彼女を待つ。

実はテレビをつけた瞬間、大画面・大音量・大迫力で男女が激しく絡み合うシーンが現れたのだが、幸いその時えみちゃんは脱衣所にいたので助かった。

「ねー。大悟くんの彼女って、前にイベントで会ったときに一緒にいた人?」

板東さんと晋也兄ちゃんが勤めているイベント会社が主催した、テーマパークのイベント。

イルミネーションに加えてプロジェクションマッピングをやるということで、最終日だったその日は結構な人が集まっていた。

「あー、あれは違う。あの人じゃない」

あの日はたしか、その時よく遊んでいた女のうちの一人と一緒に行った。

就職してからは忙しくて一度も会っていないが、元気にしているだろうか。

まあいいか、もう俺には関係ない人だ。

「えー。じゃあ、どんな人?」

「うーん、えみちゃんみたいな人かな」

「もー、なにそれ」

「ほんとだって」

「どこが似てるの? 顔?」

「いや、顔は似てない。顔ならえみちゃんのほうがずっと可愛いよ」

「じゃあなんであたしじゃなくてその人なの?」

「俺も不思議に思ってるよ」

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