LB4
それから一言二言交わし、店を出た。
プリンが温くなる前に千佳の部屋へと到着しなければならない。
これ以上彼女の機嫌を損ねてはならないのだ。
千佳の住んでいるマンション近くのパーキングに車を入れ、コンビニの袋を持って彼女の部屋へ。
チャイムを鳴らすと3秒と待たずに扉が開く。
部屋着姿の千佳は、風呂上がりのいいにおいがする。
「何よ、こんな時間に」
不機嫌な顔をしているが、ちゃんと俺を待っていたのだと、俺にはわかる。
エンジン音を聞きつけて窓から駐車場を確認していることも、それからすぐに玄関へ移動し て待っていることも、俺にはバレているのだ。
「キャラメルプリン、食べるだろ?」
「食べるけど」
袋を受け取る瞬間、不機嫌な顔がちょっと顔が緩む。
単純でかわいいやつめ。
「あと、カレカノらしくラブラブしに来た」
「あ、それはいらない」
ガクッ……。
俺とのラブラブはプリン以下かよ。
「あっそ。俺は勝手にくっついとくから、千佳は勝手にプリン食ってて」
「それ超ジャマだし。ていうかなにこれ、コンドーム入ってるじゃん」
「それ、千佳んち置いといてよ。もうよそでは使わないからさ」
「そう言って、いろんな女の部屋にストックしてるんじゃないの?」
ほんっとーに、信用ないんだな。
これが報いか。
「信じなくてもいいよ。勝手に置いてくから」
「あっそ。プリンいただきまーす」
「他の男と使うなよ」
「あ、美味しい。くちどけなめらか!」
……聞けよ。
そして絶対に、他の男とは使うなよ。