LB4

タオルが緩んだことに構いもせず、俺のTシャツを捲り、中へ手を差し込み、背をまさぐり始める。

俺がシャワーを浴びたら頭が冷えるとでも思っているのだろう。

江頭の動きには、焦りと本気が見られた。

押されるがまま後退すると、ベッドに躓き腰が落ちた。

彼女はそのまま俺の膝に馬乗りになって、肩を押し倒し、俺を見下ろす。

緩んだタオルから両乳が溢れてしまっている。

なんて光景だ。

「タケシ、勃ってる」

「わかったから無理すんな」

恥ずかしさに堪えて、エロい雰囲気を懸命に演出していることが、ひしひしと伝わってくる。

無邪気に誘っているふうを装って、実はものすごく頑張っている。

俺と、するために。

「だって」

「江頭はただ……」

「名前で呼んで」

「えみはただ、俺のすることを受け入れろ。無理はしなくていい」

体の位置を反転させると、江頭は今日初めて不安げな顔をした。

君の好奇心も欲も怖さも恥ずかしさも、全部見せてくれていい。

「初めてなの、本当に」

「うん」

「痛いっていうけど、ほんとかな」

「俺にはわかんねーよ」

「優しくしてくれる?」

「それはもちろん、できるだけ」

「せんせー」

「ん?」

「あたしで何人目?」

「聞くなよ。そんなに経験豊富じゃねーぞ」

「わかってる。だって10年以上あの人と付き合ってたんだもんね」

君で、3人目だ。

頭では解を導いていたけれど、口に出しては答えなかった。

彼女もしつこく聞いてきたりはしなかった。

君の純潔を前にして、俺の経験人数に何の価値があるだろう。

やっとエアコンの効き始めた室内の空気に彼女の肌を晒すと、目ざとい彼女はベッド脇にあるリモコンで、照明を常夜灯に切り替えた。

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