LB4
俺が下を脱ぐと、彼女は明らかに怖がる顔を見せた。
俺のは極めて平均サイズだが、初めて見たであろう機能中のこれが、想像よりずっと大きかったのかもしれない。
避妊具を取り付ける様子をじっと見つめ、本当にこれが自分の中に入るのかと疑っているようだった。
下手に言葉をかけるのは逆効果だと思い、あえて無言で通過儀礼を敢行しようとすると、彼女が逃げるように言う。
「チューして」
軽く触れるだけで済ませると、不満そうな顔をする。
「もっとして」
口を半開きにしてキスを求める彼女の、色っぽいこと。
「入ったらな」
「あ、ねぇ、せんせー」
不安に顔を歪める彼女をなだめるように、優しく名前を呼んでみる。
「えみ」
「……なに?」
「一回しか言わないから、よく聞け」
「うん」
「でも、聞いたらすぐ忘れて」
「え、なにそれ」
「好きだよ」
「いっ……た!」
俺の言葉が届いたかはわからない。
約束通りキスのリクエストに応え、わざと何も言えないようにした。
こんな時にこんなことを考えるのは不謹慎なようだが、江頭の中は元恋人のそことは全く違っていた。
「痛い?」
「ううん、大丈夫。思ったより痛くなかった」
「動いていいか?」
「うん、いいよ。せんせー、すごい顔してるね」
「はは、どんな顔だよ」
「雄の顔……的な?」
彼女の言葉を鼻で笑ったが、そりゃそうだって話だ。
真面目に教師をやっている時の顔と、セックスの時の顔が同じでたまるか。
こんな時くらい雄の顔をさせてくれ。
俺の頭の中ではもうずっと、性欲のままメチャクチャに抱いてしまいたい願望と優しくしたい気持ちが戦っている。
俺を信用して身体を委ねる処女を気遣うだけでいっぱいいっぱい。
そのうえ教師面なんて器用な真似ができるか。
「あー、くそ」
「えっ、なに?」
「すげー気持ちいい」
嬉しそうに笑った彼女を、築き上げた地位も名誉も全部捨てて、ここに閉じ込めてしまいたい。
生徒に手を出した変態教師だと罵られても構わない。
だからこのままいつまでも彼女とーー……
と、危うく思ってしまうところだった。