LB4
息を乱し軽く体を痙攣させる私を、板東が満足そうに見下ろす。
いつの間にか上半身だけ裸になっている彼は、エロスの化身かと思うくらいセクシーだった。
「相澤さん、超可愛い」
私が、可愛い?
今まで散々怖いだの何だのとのたまっていたのはお前じゃないか。
文句を言ってやりたいのに、額や首、乳房の間の汗を拭うように撫でられると、また過敏に反応してしまう。
もう何これ、怖い。
こんな感覚知らない。
気持ち良すぎておかしい。
「へばるにはまだ早いっすよ。俺まだ入れてないし」
「だってなんか、おかしくて……」
「おかしい? 何がです?」
「こんなに気持ち良かったこと、ないの」
久しぶりだからなのか、こいつの普段とのギャップのせいなのか、台風のせいなのか、もうよくわからないけれど、自分の興奮度合いがメーターを振り切っている。
「そんなの単純に、俺たちの相性が最高ってことじゃないですか?」
板東の少し照れた笑顔に、胸がまた疼く。
無意識に手を伸ばせば指を絡め、恋人にするような愛のある甘いキスが降る。
下の衣類を脱いでいく彼に、またドキドキし始めた。
板東の股間には本当に然るべきものがついているし、立派に機能を果たしている。
ああ、私たち、これからひとつになるんだ。
「やめときます?」
「え?」
「後戻りできなくなりますけど」
一線を越えるか否か。
支配はすれど、その選択権は私に託す。
それはきっと、この暴君が設けた形だけの民主制。