LB4
「やっと俺のこと、男として見てくれるようになったって感じですね」
ドキッーー……
“男として見る”って、こういうことなの?
“男だと認識する”だけじゃ、男として見ていることにはならないの?
「もうやだ。落ち着かねー仕事にならねー何なんだよこれ」
男のことを考えすぎて集中力を欠くなんて、思春期じゃあるまいし。
相手は板東なのに。
可愛い後輩の板東のはずなのに。
「俺は大きな目標が達成できて、入社以来最も晴れやかな気持ちですけどね」
大きな目標って、私とすること?
「ふざけんな」
「ふざけてませんよ。俺はずっと相澤さんが好きだったんですから」
何それ、告白じゃん。
「そういうことを今このタイミングで言うな」
「じゃあ、いつなら良かったんですか」
「知るか。あんた、あたしを追い込むためにわざとやってんだろ」
「当然です。相澤さんが俺のことしか考えられなくなってしまえばいいって思ってますから 」
「屈してたまるか。仕事はやる。気合いでやる」
腹に力を込めて起き上がる。
頭の中から板東を追い出すように図面と数値をガン見した。
だけど、やっぱり全然入ってこない。
昨日と今日で変わりすぎてしまった板東に心がついていけていない。