LB4
これ以上引きずりたくないし、ちょうどいい機会だ。
会社にも少しはカッコイイ先輩や同期がいるし、合コンのお誘いもあるし、そっちに目を向けよう。
22歳。
今が人生で一番輝いている時期のはず。
もてはやされる今のうちに、できるだけ高く自分を売り込まねばならない。
醜いオバサンになる前に。
「板東さんの彼女の画像、無理矢理もらっといたけど、見る? やめとく?」
という大悟の問いに、即答。
「見たい」
大悟はササッと携帯の画面を操作して差し出した。
元ヤンキーですごく怖い、30手前のオバサン。
板東さんからもらっていた情報から、大体のイメージはできていた。
しかし、大悟の携帯の画面に表示されているのは、私の想像とは遠くかけ離れた女性だった。
「えっ……うそ」
風景や彼女の様子から、恐らく仕事中に不意をついて写したものだと思われる。
確かにやや気が強そうではある。
しかし、どう見ても美しい。
気品あるナチュラルメイクから美女の余裕と大人の色気が感じられる。
軽やかなショートボブや身に付けている衣類が醸し出すのは、まさに「仕事のできる自立したイイ女」の雰囲気。
オバサン感や元ヤン感は、この画像からは微塵も感じ取れなかった。
板東さんのうそつき。
すんごいキレイじゃん。
これのどこが怖いのよ。
私全然敵わない。
2年も諦めるのを待ってた自分がバカみたい。
眺めていると虚しくなって、私はため息をつきながら携帯を大悟へ返した。