LB4
翌日。
「城山さん、今日仕事終わってから時間ありますか? 相談したいことがあるんですけど」
喫煙所へ向かう途中の彼に、勇気を出して声をかけた。
大悟に無理だと言われて火が着いたのもあって、彼との関係を急いで進展させたかった。
城山さんは驚いた様子。
関係の薄い私からの申し出はちょっと唐突だったかもしれないけれど、そんなことに遠慮していたらいつまでたってもお近づきになんてなれない。
距離を縮めるための一歩にするつもりだ。
「相談? どうしたの? 話なら今聞くよ?」
「ごめんなさい。会社では話しにくいことなので、できれば外でって思ったんですけど。ご迷惑でしたか?」
眉を下げた上目遣いをキメる。
もちろん、相談なんて口実だ。
本当は二人きりになりたいだけ。
いきなりデートに誘うと下心丸出しだから、仕事の話をエサにするのだ。
「可愛い女の子からの誘いは光栄だけど、俺の退勤は何時になるかわからないよ?」
「構いません。私にも、溜まっている仕事がありますから」
あなたが二人で会ってくれるなら、何時でも。
なんなら終電を逃したっていい。
この身を差し出す準備は、もう既にできている。
早い段階で既成事実が作れるなら、願ったり叶ったりだ。
思い切って、酔い潰れてしまおうか。