LB4
「信じられないって顔してるね」
城山さんは笑顔で言った。
「そんな顔してます?」
「してるしてる」
私としたことが、あまりのショックで顔に出てしまったようだ。
だって、本当に信じられないもん。
「すみません。正直な話、あの早川先輩と優しい城山さんが、私の中で繋がらなくて」
正直に告げると、彼は可笑しそうに声を出して笑った。
「まあ、今の千佳ちゃんにとって、あいつは敵みたいなものなんだろうけど」
「否定はできないです」
毎日イビられてるって、言ってやる。
それで二人の関係が悪くなればいい。
明日にでも先輩と別れて、私と付き合えばいいんだ。
「ああ見えて、早川はものすごく優しい性格なんだよ」
そんなの、あなたの前では良く見せようとしているだけよ。
城山さん、あなた絶対あの女に騙されてる。
「辛く当たるのは、君をまともな社会人にしようと必死だからなんじゃないかな」
「まともな社会人?」
なにそれ。
私、まともじゃないってこと?
「そう。自分でもわかってると思うけど、千佳ちゃんって、なんていうか、幼いから」
幼い? 私が?
それって、会社のみんなが老けてるだけじゃなくて?
昨日大悟が言ってた、「ガキくさい」と同じじゃん。
自分じゃ全然わからないよ。
でも、二人に同じことを指摘されると、自分の中でも真実味が増してくる。