LB4
ここでひとつ、大学2年の頃の話をしよう。
ある夏の日、俺はその日に知り合った大人の女の人と、暑くて熱い夜を過ごした。
年は当時37歳。
当時ハタチの俺ならオバサンと表現してもいい年齢だが、色っぽくてキレイな人だった。
バツイチだという彼女は、長くて濃いセックスの後、こんなことを言い出した。
「大悟くん、うちの子の家庭教師やってくれない?」
さすがに面食らった。
アラフォー女性との手合わせは何度か経験があったが、こんなことを頼まれたのは初めてだった。
というか、その前に。
「まゆみさん子供いるの?」
独身だと言っていたし、とても子供がいるようには見えなかった。
海外ブランドを扱うセレクトショップの店員という職業のためだろうか。
「いるの。娘よ。今年高校受験なの」
「え、しかもそんな大きいの?」
ていうか娘の方が年近いじゃん、俺。
まゆみさんは俺の反応に満足そうな笑顔を浮かべ、続けた。
「塾なんか通わせると、ビックリするくらい高いのよ。家庭教師も業者に頼むとどんな子が来るかわからないじゃない?」
「そうだね」
「その点、大悟くんならよーく知ってるから安心。今さら娘に変な気持ちなんて抱かないだろうし、ね?」
その時の彼女の押しに負けて、俺は家庭教師を引き受けた。
週に2回、各2時間。
期間は高校受験が終わるまで。