これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「はぁ……確かにそれも言ったかもしれない。でも今大事なのはそれじゃない。俺が出ていった後、すぐに鍵を閉めろって言ったよな?」

「あっ!」

 頭はケーキのことでいっぱいですっかり忘れてしまっていた。

「あっ!じゃない。危ないだろう。次から心配でひとりにできない」

 勇矢さんはキッチンカウンターに手をかけて、イライラした様子で指をトントンしている。明らかに怒られているんだけれど、それが嬉しいって私は変なのかな?

 “心配でひとりにできない”って、これからも側にいてくれるってことだよね?

「ごめんなさい。でも嬉しい」

 私が拡大解釈をして思わずにニヤてしまったのを、彼は見逃さなかった。

「怒ってるのに、そんな顔されるとこれ以上何も言えないだろう」

 また呆れた様子のため息が聞こえたけれどそこに“仕方がないなぁ”という言葉か込められているのがわかって、私はやっぱり嬉しくて笑顔になってしまったのだった。

「じゃあ、早速食事にしましょう」

 私は笑顔のまま、一生懸命準備した(並べただけといわれればそれまでだけど)ダイニングに座ってもらった。

 少しでも喜んでもらえるように、お花屋さんで買ってきた花が食卓を華やかにしてくれていた。
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