これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
彼の手にあるのは、猫缶……

そこで私は自分の失敗にやっと気が付いた。

手渡した袋には、ペットショップで買った猫用の缶詰しか入っていない。

高浜さんへの手土産を忘れるなんて。

昨日の夜バスルームでは、駅前で何か買う予定にしていたのに朝になって緊張してからすっかりとそのことが抜け落ちてしまっていた。

「す、すみません!あの、今から買ってきます!」

「いいですよ。わざわざ」

クスクス笑っている様子からは、怒ったり気分を害している様子はないようだ。

安心はしたけれど、やっぱり申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

やっぱり私は迂闊だ。しっかりしないと。今の自分を守れるのは自分だけなんだから!

「そんな顔しないで、いいですよ。クッキーはお好きですか?」

「はい。好きです」

 そんな顔って、どんな顔だろう。気にはなったけれどショックをうけるといけないから聞かずに笑顔を取り繕った。

「さぁ、コーヒーができました。あちらに行きましょう」

 指さされたリビングのソファへと移動して腰かけた。

 私たちがリビングに戻る。
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