これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「やっぱりどう考えてもいいように言われているようには聞こえないんですが、どこが他の人と私は違うんですか?」

「う~ん。たとえば……コピー機の使い方を知らないのに植草社長の顔を知っていたり、男性の部屋に何の抵抗もなく遊びに来たり……」

「で、でもクロもいますから!」

あわてて否定する。でもそれもおかしかったみたいでクスクスと笑われた。

これで笑われたのは何度目だろうか? 高浜さんは笑い上戸に違いない。

「そうですね。今日は猫に会いに来たんですよね。すみません変な言い方をして」

「そうですよ。誤解しないでください!」

 恥ずかしさから頬に熱がこもっているのがわかる。

「少し意地悪でしたね。失礼しました」

まだ笑いが治まらないのか、口元を隠しながら肩を揺らしている。

やっぱり昨日の今日で、部屋にお邪魔するなどということは大胆なことだった。

次からは気を付けないと……。

「そんなに気にしないで下さい。クロもあなたに会えてうれしそうです。私も味気ない週末を過ごさなくてすみました」

それって……、迷惑ではないってことだよね?

気を遣ってくれたのかもしれない。それでもそう言ってもらえたことが嬉しかった。

さっきまで羞恥で赤かった顔が、今度は嬉しくて緩んでしまう。
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