これが恋というものかしら?~眼鏡課長と甘い恋~【完】
「今の高浜さんは“本当”の自分じゃないってことですか?」
「ん……? そういうわけではないけど」
何気なく言った言葉だったのかもしれない。でもそこが気になってしまった。
「高浜さんにも、本当の自分ってあるんですか?」
「それは、大人ですからね。色々と偽ってる部分はありますよ。でもそれは私だけでなく、あなたもそして周りの人たちも同じだと思います」
「大人ですか……」
「そうです。大人になれば本音と建て前。立場色々と考えないといけませんからね。でも自分が大切にしたいと思う相手の前では、そのままの自分を出したいけど。俺は」
眼鏡をとった高浜さんが“俺は”と強調した。
口調が今までと少し変わった。そしてそれが直前の『大切にしたい相手』として私のことも思ってくれているのかと思ってしまう。
うぬぼれ……でもいいや。嬉しいからそれでいい。
「眼鏡取ると、意外に柔らかい雰囲気ですね」
「意外って……失礼だな」
目尻がさがっているところを見ると、怒ってはいない。口調も“デスマス”じゃない。
たかがそれだけと言われればそうなのだけど、この日の私はこの瞬間が一番嬉しかった。彼の傍にまた少し近づけた気がして。
そして「近づきたい」と思っている理由にも薄々気が付いて、そしてとまどっていた。
「ん……? そういうわけではないけど」
何気なく言った言葉だったのかもしれない。でもそこが気になってしまった。
「高浜さんにも、本当の自分ってあるんですか?」
「それは、大人ですからね。色々と偽ってる部分はありますよ。でもそれは私だけでなく、あなたもそして周りの人たちも同じだと思います」
「大人ですか……」
「そうです。大人になれば本音と建て前。立場色々と考えないといけませんからね。でも自分が大切にしたいと思う相手の前では、そのままの自分を出したいけど。俺は」
眼鏡をとった高浜さんが“俺は”と強調した。
口調が今までと少し変わった。そしてそれが直前の『大切にしたい相手』として私のことも思ってくれているのかと思ってしまう。
うぬぼれ……でもいいや。嬉しいからそれでいい。
「眼鏡取ると、意外に柔らかい雰囲気ですね」
「意外って……失礼だな」
目尻がさがっているところを見ると、怒ってはいない。口調も“デスマス”じゃない。
たかがそれだけと言われればそうなのだけど、この日の私はこの瞬間が一番嬉しかった。彼の傍にまた少し近づけた気がして。
そして「近づきたい」と思っている理由にも薄々気が付いて、そしてとまどっていた。