神様修行はじめます! 其の四
絹糸に向かって伸ばしたあたしの手が、ビクッと止まった。
なに? この色・・・。
手の指の先が、薄緑色のまだら模様に染まっていた。
皮膚病のような気味の悪いその色に、あたしはギョッと見入る。
すると、何とまだら模様が手の甲にどんどん広がっていった。
バクテリアが増殖するように、ウニウニと蠢きながらあっという間に拡散していく。
(なにこれなにこれなにこれーー!)
あたしは声にならない悲鳴を上げた。
未知の病原菌に侵されたような恐怖に、パニックを起こす。
夢中で皮膚の表面をこすり落とそうとしたけど、ダメだった。
皮膚の表面に付着してるんじゃない! これ、あたしの体の内部に入り込んでる!
いつの間に!? てか、これいったい何!?
てかてか、勝手にレディの内部に侵入すんな! 無礼者ー!
「ガハッ」という音と共に、また絹糸が大量に吐血した。
苦しむ絹糸の黄金色の目の中に、まだら模様が生き物のように蠢いている。
絹糸もあたしと同じだ! このせいで・・・!
すぐにあたしも、強烈な倦怠感と、猛烈な寒気と、最悪な吐き気が襲ってきた。
体を支えていられなくてバタリと倒れ込んでしまう。
気持゛ち、悪・・・は、吐く・・・!
おまけに全身、火がついたように熱い。頭と関節がガンガン鳴って激痛が走る。
まるでインフルエンザの、AとBとCと、新型が大挙して来襲してきたみたい。
だ、誰か、イナビル吸入粉末剤20mg持ってきて! う・・・!
グルッと視界が回り、あたしは耐えきれずに吐いた。