泣きたい夜には…~Hitomi~
お母さんはがっかりする様子もなく、ふふっと笑って、
「やっぱりお父さんの言ったとおりね。そう言うと思ってあなたの帰国祝いは明日にしたの。だから久しぶりの彼との再会、楽しんでいらっしゃい」
てっきり反対するものだと思っていた。
お父さんから結婚相手の話を聞いているはずなのに。
何だか調子が狂う。
「お母さんはひとみの味方よ。たとえ彼と駆け落ちすることになってもずっとあなたの味方だから」
駆け落ちって……。
穏やかな笑みを浮かべながら、さらりと過激なことを言うところは相変わらずだ。
「大丈夫。高校の時みたいに必ず説得してみせるから」
慎吾とはこの先どうなるのかはわからないけれど、もしもそうなれるのならばみんなから祝福されたい。
そう思っているから。
その後、やはり眠気には勝てなくて、自室で仮眠を取ることにした。
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