フェイント王子たち

「あ、あの〜、マスターは?」

「それがたった今、マスターから、ちょっと遅くなるって電話があったんですよ」

「あ、そうなんですか…」

と、私が呟いた頃、『Noise』のドアの札が『CLOSE』にひっくり返されていたことも、私は全く気づいていなかった。

「あ、なんかマスターに用事だった?」

「い、いえっ」

用事があるのは昭次さんですから。

「今日は、一人ですか?」

< 621 / 643 >

この作品をシェア

pagetop