【完】キミと生きた証
仁菜子は目元を何度かこすった。


「・・・・なんで泣いてんだよ。」



「泣いてない!花粉症!」



そりゃすげぇ早い花粉だな。



「本気なんでしょ?」



「本気だ。」



強気で答えると仁菜子の目から、涙が垂れた。



思わず動揺してしまう。




「お前・・・情緒不安定にもほどがあるだろ。」




鞄の奥に入ってたポケットティッシュを差し出すと、仁菜子は勢いよく鼻をかんだ。






< 105 / 478 >

この作品をシェア

pagetop