社内恋愛なんて
守を見ると、彼も私と同じように青ざめていた。


その姿を見ると、いてもたってもいられなくなって、ぐいっと生ビールを飲み干した。


お酒に弱くて生ビールなんて本当は飲めないけれど、乾杯の時くらいは飲めるようになりたいと思って頼んだ。


初めて生ビール一杯を飲み切った。


なんだか無性に喉が渇いて、すぐにおかわりを注文する。


「なんで離婚したの?」


「それは分かんない」


 すぐにおかわりの生ビールが届いて、またゴクゴクと半分ほど飲んだ。


「みあ、そんなに飲んで大丈夫か?」


「大丈夫。お酒に強くなったの」


 私の口調には棘があった。


なんともないふりをしたいけれど、今でも震えるくらいトラウマなのだ。


心の傷は、身体の傷と違って、なかなか治ってはくれない。


 話題は移って、ほっとしたのも束の間、今度はなんだかおかしなくらい心臓がばくばくいっていた。


最初は彼女の名前を聞いたせいだと思っていたけれど、どうやらこれは生ビールのせいらしい。


頭がふらふらしてきて視界が歪む。


これはまずいと思って席を立ち、化粧室に向かった。
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