社内恋愛なんて
「ううん、びっくりしすぎちゃっただけ。

私の代わりにガツンと言ってくれてありがとう」


 そう言うと、誠一郎さんは安心した表情を見せた。


誠一郎さんはとっても優しい。


そして、いつも私を守ってくれる。


感謝の気持ちを伝えたくて、誠一郎さんの腰に手をまわして、ぎゅっと抱き付いた。


「なんか、いつも助けてもらってるね、私」


「そうか?」


 誠一郎さんも、私をぎゅっと抱きしめる。


「うん、自分で解決しなきゃいけない問題ばっかりなのに、巻き込んじゃってごめんね」


「俺がしたくて勝手にやってるだけだ。

それが結果的にみあの助けになってるなら良かった」


「ありがとう」


 腰にまわした手に力を入れる。


誠一郎さんは、私を守ってくれるナイトのようだ。


強くて優しいナイト。


大好き。


 誠一郎さんの顔が私の唇に吸い寄せられるように、ゆっくりと近づいてくる。


長い睫が下を向き、色気を帯びた瞳が閉じていく。


私も瞼を閉じると、柔らかな唇が触れるのを感じた。


 誠一郎さんは私を優しく押し倒し、ソファの上で熱いキスを繰り返す。


とろけるような甘いキスに身体が熱くなってくると、誠一郎さんはリモコンでテレビの電源を消した。
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