毒舌紳士に攻略されて
それでも琴美の耳にはしっかり届いていて、驚いたように目を見開いた。
そんな琴美に悲願するように訴えた。
「だから話したくないの。……お願い。琴美も坂井君には話さないで欲しいの。それに大丈夫だから。きっと私が気にしていなければ、嫌がらせもそのうちなくなるだろうし」
「……でも」
心配そうに私を見つめてくる琴美に笑顔で答えた。
「本当に大丈夫!前にも言ったけど、私には琴美がいるし。第一坂井君とは最近全然話していないんだよ?……だから噂なんてそのうち消えちゃうって」
「……ならいいけど」
腑に落ちないのか、納得いかないと言いたそうに琴美は唇を尖らせた。
「もー琴美ってば心配しすぎ!本当に大丈夫だから!……あっ、そろそろ戻ろう!琴美、メイク直すんでしょ?」
「うん……」
いまだに唇を尖らせている琴美の腕を引いて立たせ、空になった食器が乗ったトレーを手に歩き出す。
「じゃあ早く行こう!でないと化粧室いっぱいになっちゃうよ」
いつもとは違い、テンションの高い自分自身が滑稽に思えて仕方なかった。
そんな琴美に悲願するように訴えた。
「だから話したくないの。……お願い。琴美も坂井君には話さないで欲しいの。それに大丈夫だから。きっと私が気にしていなければ、嫌がらせもそのうちなくなるだろうし」
「……でも」
心配そうに私を見つめてくる琴美に笑顔で答えた。
「本当に大丈夫!前にも言ったけど、私には琴美がいるし。第一坂井君とは最近全然話していないんだよ?……だから噂なんてそのうち消えちゃうって」
「……ならいいけど」
腑に落ちないのか、納得いかないと言いたそうに琴美は唇を尖らせた。
「もー琴美ってば心配しすぎ!本当に大丈夫だから!……あっ、そろそろ戻ろう!琴美、メイク直すんでしょ?」
「うん……」
いまだに唇を尖らせている琴美の腕を引いて立たせ、空になった食器が乗ったトレーを手に歩き出す。
「じゃあ早く行こう!でないと化粧室いっぱいになっちゃうよ」
いつもとは違い、テンションの高い自分自身が滑稽に思えて仕方なかった。