毒舌紳士に攻略されて
「坂井君が大好き」

泣きながら気持ちを伝えると、珍しく坂井君は耳まで真っ赤に染めていく。
そしてぶっきらぼうに「おう」と返事をしながら、そっぽ向いてしまった。

意外すぎる姿に、またキュンとさせられる。
狙ってやっているのではないだろうか?とさえ疑ってしまう。

坂井君はどれだけ私を好きにさせるつもりなのだろうか。
限界を超えてもまた好きにさせられている気分だ。

「あのさ、取り敢えず部屋……行く?」

「え?……あっ、うん」

そうだ、思い出した。
いま私達がいるのは玄関先。

現状を把握すると、色々と状況が呑み込めてくる。
そうなると一気に羞恥心に襲われてしまう。

坂井君と両想いになれたのは嬉しいけど、さっきまで私、散々「好き」「好き」言っていたよね?
しかも自分から抱き着いたりしちゃったし……!

大胆すぎる行動を思い出せば思い出すほど、羞恥心に駆られる。

「大丈夫か?」

「うっ、うん」

そんな私を心配そうに見つめてくる坂井君に、余計に身体の熱は上がってしまった。

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