毒舌紳士に攻略されて
「じゃあ違う場所ならいいわけ?……この先のこともしていい?」

「……っ!」

ビクッと強張るめぐみの身体。
その反応に一瞬で現実に引き戻される。
いつも思う。めぐみに触れるたびにもっと触れたいって。
キスだけじゃ足りない。その先もしたいって――。

だけどこんな反応をされていては、めぐみはそれを望んでいないということ。
好きだからこそ無理強いなどしたくない。

離れがたいけど、ずっとこのままでいたら帰したくなくなっちまいそうだ。

欲望を押さえながらそっとめぐみの身体を離した。

「なんて、な。……帰るか。エンジンも暖まったし」

「……うん」

冗談だと誤魔化してシートベルトを閉めれば、めぐみからは返事が返ってきた。
車を走らせるも、めぐみの顔が見れない俺はとんだ臆病者だと思う。

付き合って一ヵ月半。まだまだ付き合いたてだし、ずっと好きだったからこそ大切にしたいと思う。
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