毒舌紳士に攻略されて
なのに心と身体はお互い違うことを主張する。
自分の身体なのに、ふたつにわかれているようだ。
ここ最近、ずっとそうだ。矛盾する感情に悩まされてばかりだ。



「ただいま」

「あら、どうしたの?早いじゃない」

あれからめぐみを自宅に送り届け帰宅すると、なぜか俺が帰ってきたことに驚く母ちゃん。

「は?早く帰ってきちゃわりぃわけ?」

「そんなこと言ってないじゃない!全く!そうやってすぐに機嫌悪くなるの、やめなさいっていつも言ってるでしょ?どこまでもそっくりなんだから」

また始まった。
母ちゃんはいつもこうだ。ちょっとした何気ないことがどうやら親父にそっくりらしく、そのたびにこうやって説教してくる。

ブツブツと文句を言いながらも夕食の準備を進める姿を横目に、取り敢えず着替えようと思い二階に上がろうとした時。

「あっ!もしかしてそれ、めぐみちゃんからもらったの?」

キッチンから顔を覗かせた母ちゃんが指差す先は、俺が手にしていた可愛らしい紙袋。
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