毒舌紳士に攻略されて
早くなにか言わなくてはと分かってはいるものの、頭の中はいまだに混乱していて言葉が出てこない。

「あの……ごめんね。急に来ちゃったりして」

そんな中、先に口を開いたのはめぐみだった。

「あ、いや。……でもどうして急に?なにかあったのか?」

そもそも付き合って一ヵ月半になるが、こうしてめぐみが急に訪ねてくることなんて一度もなかった。
もしかして何かあったのだろうか?

そんな考えが頭をよぎり、めぐみの表情から汲み取ろうと見つめるものの、なぜかめぐみは視線を泳がせ頬を赤く染めていく。

「ううん、違うの!その……ちょっと話したいことがあって」

「話?」

そう言うとめぐみは、ゆっくりと俺の方へと歩み寄ってきた。
そして差し出されたのは、ギフトバック。

「これは?」

バレンタインのチョコならさっき貰ったはずだ。じゃあこれは一体なんだ?

受け取ることもできずただめぐみの言葉を待つ。

「あの、これクリスマスプレゼントだったの」

「――え?」

「イブの日、約束していたでしょ?本当はあの日にこれを渡して坂井君に告白しようと思っていたの」
< 375 / 387 >

この作品をシェア

pagetop