「幽霊なんて怖くないッ!!」
「今から来るのは親戚のおじさんだよ。 私と同じで幽霊が視える人なの」
「おいコラ、誰がおじさんだ?」
「うわっ、八峠さんっ」
気配も無く背後に現れた八峠さんは、不機嫌そう。
……そんなに『おじさん』発言がイヤだったんだろうか……。
「あぁなるほど、確かにおじさんだ。 双葉ちゃん、『彼氏』とか変なこと言ってゴメンね」
うわぁっ。氷雨くんってば、なんでそんなことをっ。
ヤバいヤバいヤバいっ。 八峠さんがキレるっ!!
……と思ったけれど、八峠さんはキレることなくジッと氷雨くんを見ている。
「……お前、名前は?」
「氷雨です。 魅月 氷雨」
「ミツキ……は、こっち関係じゃないな。 だいたい、こっち関係ならハクが知らないはずがないし」
……そう言われるとそうだ。
薄暮さんは『カゲロウの血』すべてを把握している。
現在生きている『カゲロウの血』は6人。 それ以外は居るわけがない。
「……でも、私たちと丸っきり同じですよ?」
「まぁ呪術師は多いからな」
「……何百年も前からって言ってましたけど」
「カゲロウと同じような奴が居るんじゃね? とにかく、こっちには関係無いよ」