強がりウサギの不器用な恋

「海藤さんは………社長がメールで商談してたこと、知ってたんですか?」

「いや。」


海藤さんが小さく首を横に振る。

私だけではないのか。
海藤さんにも何も言わずにこっそりと商談を………


「何だよ、真吾が事前に俺たちに伝えなかったことを怒ってるのか?」

「…………」

「スムーズに商談を進めるためだし、俺が現地で聞けばわかると思ったんだろ。
真吾のことだから、悪気はねぇよ。」


きっとそうなんだろう。
今日の商談相手が、社長とメールでやり取りしていたことを話すのは明白で。

あとは、海藤さんが詳しい話を訊いて残りの商談を進めてくれればいいと社長は考えたんだ。

私たちはその敷かれたレールに乗っただけ。


「次からは海藤さんお一人で商談に来てください。私は絶対に来ません。」

「は?! なんでそうなる?」



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