強がりウサギの不器用な恋

私は自宅に辿り着くと、悲劇のヒロイン気取りで思い切り泣いた。

目を閉じると、あの日の夜の、妖艶な瞳をした優しい彼の顔が瞼に浮かぶ。


とめどなく涙は溢れ、枯れることはなく……

普段泣かない私は、一生分の涙を一晩で流した。


夜に、社長から一度電話があったが、出られなかった。

海藤さんからもそのあと電話があったが………出なかった。




「宮田………何、その顔。」


朝になって、泣いたことを後悔した。

泣きすぎたせいか、目がパンパンに腫れていて。

普段泣かない私は、どうしたらいいかわからず。
それはどうやっても出勤までに改善することができなかった。



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