強がりウサギの不器用な恋
「……気にすんな。」
何も言わない私に対し、先に言葉を発したのは彼のほうだった。
「気に…するでしょ。」
「……無神経な真吾のせいで、またお前が傷つくのかと思ったら聞いてられなくて。気がついたらキレてた。お前は我慢して一人で背負い込みそうだし。」
自虐色を乗せて、彼が少しばかりヘラっと笑う。
「私、もう社長のことで傷ついたりしません。」
「……そうか?」
「はい。私は強いので、大丈夫です。
きっと、海藤さんが思ってるより……ずっとずっと図太くて強い女ですから。」
胸を張るようにそう言い切ると、海藤さんの大きな手が私の頭を撫でて。
一瞬にして、心臓がドキリと跳ね上がる。