強がりウサギの不器用な恋
「うるさいな。邪魔するなよ。」
首だけ振り返って大林くんに笑ってそう言うと、戻した視線が一瞬私と交わって。
思わずその近い距離に胸がドキっと一つ跳ねた。
「怖かったら、俺のシャツ、握ってていいから。」
そっと耳元でそう囁かれれば、吐息がかかって心臓がドキドキとその動きを早める。
「…ありがとうございます。」
「なんなら、抱きついとくか?」
「それは結構です。」
「ははは。」
その漏れ出た色気を早く引っ込めてほしい。
これじゃあ、高い所が怖い以前に違う意味で心臓に悪い。