強がりウサギの不器用な恋
私も仕事を手伝っていると言っても、自宅に持ち帰ってやったりしていた。
だって、事務所がないんだもん。
仕事だからといって、いつもいつも男の先輩の家にあがりこむのは、さすがに嫌だというか。
……それはどうかと思う。
ま、あがりこんだところで……
この人は私に指一本触れることはしないだろうけども。
「どう思う?」
「……家賃によりますけど、安ければいいんじゃないですか?
ワンルームとか。それくらいの毎月の出費ならなんとかなるでしょう。」
「そうか。じゃ、俺が卒業したら宮田はそこでバイトだな。」
「勝手に決めないでください。」
「だって俺は営業とか納品とか、外回りで忙しいし!」