メランコリック
「おまえが屈辱的な目に遭えば、相良にもダメージってことだろ?」


「杉野マネージャー……」


「もうマネージャーじゃないよ。……大阪に行ってからもさ、相良に撮られた写真のことが気になってしょうがなかった」


杉野が笑った。暗い瞳に薄暗い炎。不気味な笑顔だった。


「どうしたら、生意気な若造とやりそこねたクソ女に痛い目を見せられるか。……そればっか考えてたよ」


杉野が私の左肩から足を離し、起き上がろうとした私を殴った。
左頬が熱くしびれる。
容赦ない一撃に、私は再び目の前が点滅するのを感じる。


「藤枝、あの夜できなかったことをしよう」


言うなり、圧し掛かった杉野が私のコートの合わせを暴いた。


「な……なにを……」


「リアルなAVを作ってやろう。撮影してネットに流すのもいいけど、あん時の俺の写真と交換で消してやるって名目にしようか」

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