メランコリック
「相良くん……」


「これじゃ、俺も強姦魔と同罪になるかな?……でも、俺、もうこの部屋からおまえのこと出さない」


相良の瞳が細められた。愛しそうに、苦しそうに。


「弱ってるとこにつけ込んで、嫌なヤツだよな。ヒーロー気取って、おまえにうざがられてんのもわかる。だけど、おまえが好きだ。おまえの孤独も怒りも、俺がもらう。俺のもんにする。だから……」


相良が言葉を切った。そして搾り出すように切ない声が言った。


「俺の気持ち、信じて。欠片でいい、信じて」


相良の指が私の頬を撫でた。殴られ、青黒く腫れているはずの頬。

優しく、触れる感触。
ずっと欲しかった温もり。

私は目を閉じた。
それから、ゆっくりと唇を開いた。


「信じる。だから、あなたの温度を、あなたの光を……少しだけわけて」


相良の腰に腕を回し、その身体にしがみつくと、私の小さな身体は完全に相良の内側に納まった。
まるで封をするように、相良の腕が私の裸の背を包む。
すさまじい安心感が私を満たした。
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