メランコリック
「ああ。おまえも元気そうだ」


俺の答えに汐里が頷く。そして、聞きたかったであろう疑問を投げる。


「私がここにいるってよくわかったね」


「緑川が大学時代のネットワークから、おまえの高校の同級生を探し出してあたってくれたんだよ。そいつが、教えてくれた。おまえが地元の駅ビルでバイトしてるのを見たって」


「そっか」


汐里はまた頷く。バレたことに、狼狽はない。
もしかすると、いつか俺が来るとわかっていたのだろうか。

公園にたどり着く。
大きな噴水とうっそうとした樹木。
遊歩道は整備されているけれど、夜は歩きたくない雰囲気の場所だ。
幸い日のまだ高い今は、子ども連れの主婦や、学生が行き交っている。


「勝手にいなくなってごめんなさい」


急に汐里が言った。
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