「お前は俺のモノ」【完結】
「まあ、その、なんだ。別に何もないから」


ちょっと、照れ臭そうに話す葵兄。
何も葵兄が私に何かするだなんて思ってないのにな。

優しくて、私にはいつも甘いの知ってるから。


「葵兄、ありがと。でも、やめとく」

「…そっか。なあ、本当に平気なんだよな?」


少し寂しそうに言う葵兄にチクっと胸が痛む。
だけど、私は彼のモノなんだ。

彼に買われたんだ。

いくら自由にしていいって言われたって、ここまで自由にしていいわけがない。


「大丈夫だよ」


私はそう返事して、にっこりと微笑む。
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