「お前は俺のモノ」【完結】
「やっぱ多恵の歌声、最高だな」
「ふふ、ありがと、楽しい」
「よし、んじゃ、まだ未発表未完成の曲聞かせたる」
「まじで!?やったあ」
すぐにパソコンから流れるメロディー。
伴奏も何もついてないから、単音だけど。
綺麗なメロディー過ぎて。
私が歌っていいのかって、不安になる。
「…どう?」
全てを流し終えてから、私の表情を窺う葵兄。
その顔はどことなく不安そうだ。
「良過ぎだよ。…私がこんな良い曲歌っていいのかな」
「当たり前じゃん。何言ってんの。
だって、これ多恵の事考えて作った曲だし」
「……本当?」
「うん。つか、今までのも結構そう」
「え?」
言ってから、少し顔を俯かせると
「多恵の為に曲作ってるから、俺多恵以外のボーカルは考えらんないの!」
そうやって、恥ずかしそうに葵兄が言った。
それに笑みがこぼれる。