「お前は俺のモノ」【完結】
「あれ?今日一緒なの?」
「本当だ。マー坊、ジェラシー」
雅人さんと章吾さんが含んだ笑みで私と葵兄を見る。
だけど、私達の間には何もない。
「何言ってるんですか~。
一緒にぐらい来ますよ」
「そうそう、二人は変に勘繰らない!」
私と葵兄がそう笑うけど、二人は納得してなさそうだ。
それを葵兄が制して、練習に入る。
「さー、本番近いし、気合い入れますか」
「だな」
そうやって、練習が始まった。
ドラムのリズムに合わせて、ギターの音が重なる。
私はそれに言葉をメロディーとして乗せるんだ。
一曲終えてから、章吾さんが笑顔で私に話しかける。
「今日の多恵ちゃん、めっちゃ音伸びてるね」
「本当に。俺も思った」
「本当ですか!?嬉しい」
「うん、よかった」
雅人さんに続いて、葵兄まで笑って言ってくれた。
「本番が楽しみだな」って雅人さんが言うのに皆で頷く。
後、三日。
葵兄と雅人さんが最後の調整をしてる時に、章吾さんが私を見て尋ねてくる。