「お前は俺のモノ」【完結】
…やっぱり、ここうちの近くだ。
私の家の前まで行くと、車を停車させる。
嘘でしょ?
約束、守ってくれたの?
絶対守ってくれないと思ってた。
彼の方を見つめるが、彼は一言
「降りろ」
そう言うだけだった。
車から降りると、彼の元へと走り寄る。
「荷物、取って来い」
「……いいんですか?」
「ああ」
それに、嬉しさが込み上げた。
もう、帰って来れないと思ってた。
彼はズンズンと先に歩き、インターホンを押すと、出て来た母親に声をかける。
「荷物、取りに来たから入る」
「え、あ、はい、どうぞ。…多恵」
私を見て、既に涙ぐんでいるお母さん。
私は何も声をかけずに、自分の部屋へと上がった。
それから、洋服とか参考書とかを旅行用のボストンバッグに詰めて行く。