間違ってても、愛してる
藤井君は普段から優しいけど、今日はいつもの何倍も柔らかい表情を浮かべている。

テーブルには、一つしか買えなかったシュークリーム。

もうケーキの類が何も残っていなかったコンビニの最後の一個。

ニコニコしながら、それを半分に割っている姿は子供みたい。

無防備な可愛さに、キュンとしてしまう。



こんな顔して笑うんだ.......

思わず見とれていたら、突然、彼が真顔になって近付いて来た。



ドキッとするほど近くに来たかと思ったら、彼はいきなり人差し指で私の口角をなぞり、そのままチュッと舐めて見せた。

さっきとは豹変した仕草や顔つきは、ゆったりとした色気に満ちている。

急にスイッチが入ったみたいに、強いフェロモンを放ち出す。
< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop