ヒミツの空間
「ずっとこうしたかったんだ」
――え?
口づけの合間に囁かれた言葉が、願い通り私の時間を止める。
「夏海に嫌われる覚悟で、」
「――嫌いなんかじゃ」
首を小さく横に振った。
「それじゃ……?」
「……うん」
俊也くんの両手が私の頬を包み込む。
向けられたのは、私がずっと欲しかった眼差しだった。
再び動き出した時間。
今度は、一人じゃなく俊也くんと一緒だ。
「かくれんぼ、どうする?」
「……もう少しだけ隠れていたいけど……ダメ?」
俊也くんの目が三日月のように細くなる。
答える代わりに、熱くなった唇が重なった。
―fin―


