極妻
◇
「………なにしてんだテメ?」
「待ってたの!」
ここは学校の旧校舎にある元・美術室。なんか知らんが、旦那さんが部屋として使ってる場所だ。
朔夜は授業には出ないけど、日中はここに昼寝にやってくる。それにここなら誰にも邪魔されないで、話ができると思って待っとった。
私がソファから立ち上がると、朔夜はくわえてたタバコの灰を、床に払った。
「灰皿に捨てぇや!」
「ウゼえな。お前なんだよ」
「あんたの嫁や」
「ハァ?」
ホンマは……妹やけど。
でもこれは黙っとこ。なんか……簡単には口にできひん。
……てか似てへんなぁ、うちと朔夜。
うちこんな美形とちゃうし。尊兄ちゃんから聞いた話やなかったら、絶っっ対信用せんかったわ。
そんなこと考えてると、朔夜はハアッと小さくため息して戸を閉めた。
「…ンの用だよ?」
.
「………なにしてんだテメ?」
「待ってたの!」
ここは学校の旧校舎にある元・美術室。なんか知らんが、旦那さんが部屋として使ってる場所だ。
朔夜は授業には出ないけど、日中はここに昼寝にやってくる。それにここなら誰にも邪魔されないで、話ができると思って待っとった。
私がソファから立ち上がると、朔夜はくわえてたタバコの灰を、床に払った。
「灰皿に捨てぇや!」
「ウゼえな。お前なんだよ」
「あんたの嫁や」
「ハァ?」
ホンマは……妹やけど。
でもこれは黙っとこ。なんか……簡単には口にできひん。
……てか似てへんなぁ、うちと朔夜。
うちこんな美形とちゃうし。尊兄ちゃんから聞いた話やなかったら、絶っっ対信用せんかったわ。
そんなこと考えてると、朔夜はハアッと小さくため息して戸を閉めた。
「…ンの用だよ?」
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