君とみた蒼空


蒼くんは優しくそう言ってくれた。


「でも、なんで隠してた? 悩みはおれに言えって言っただろ」


「それは…………蒼くん、もうすぐバスケの大会だから………」


どうやら、私は一週間も眠っていたらしい。


通りで体が動かないものだ。


「私ね、蒼くんのお母さんに会ったの」


私がそう言うと、蒼くんは信じられない、というような顔をしていた。


「……………はっ?」


「夢………なのか、何なのか分からないんだけど…………蒼くんのお母さんですか?って訊いたら、そうよって言ってたよ」


本当ならありえない話。


だけど、顔はくっきりと見えたし、見た瞬間に蒼くんのお母さんだって分かった。


「そっか…………母さんに、会ったのか…………」


蒼くんは何かを思い出すように、そう言った。


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