君とみた蒼空
その時、ガラッとドアが開いてお兄ちゃんが入ってきた。
「詩音! 大丈夫か?」
さっきの蒼くんと同じ反応をするお兄ちゃん。
「うん………大丈夫」
ここで”大丈夫じゃない“なんて言えないしね。
「お、お前が例の”蒼くん“か。詩音から、耳にタコができるほど話を聞いているよ」
お兄ちゃんが、蒼くんを見てそう言った。
確かに蒼くんの話をお兄ちゃんにしたことはあるけど、耳にタコができるほど話した覚えはない。
「へぇ、なかなかイケメンだな。詩音をよろしく頼むぞ」
お兄ちゃんがお父さんのようなことを言うから、私はついつい吹き出してしまった。