君とみた蒼空
蒼くんは、私のことが好きなの?
「でも、まだ諦められない」
奈津ちゃんは、それだけ言うと走っていった。
しばらく、私はその場所から動けなかった。
「詩音………行こう」
舞が私の手をぎゅっと握って歩きだした。
「舞…………」
「ん?」
「私、どうしたらいいのかな…………」
“蒼は、あなたのことが好きなんだよ”
奈津ちゃんの言葉は、いつも頭に残る。
「蒼も詩音のことが好きなんだからさ。告白したらいいんじゃない」
告白って……………“好きです”っていうことだよね?