君とみた蒼空
気がついたら、そこは病院のベッドの上だった。
「詩音? 大丈夫か?」
「…………お兄ちゃん………?」
私の視界の中にあるのは、真っ白な天井とお兄ちゃんだった。
私、なんでここにいるんだっけ………。
あ、そうだ。
歩道で、奈津ちゃんと話してて、別れた直後に急に発作が起きて………。
「詩音…………」
お兄ちゃんは、寂しげにそう呟いた。
なにか、私の体でよくないことが起こったんだ。
お兄ちゃんの表情で、それはすぐに分かった。
「詩音、今日から三週間、入院だ」
「………えっ…………」
三週間?
そんなに長いの?
今まで、そんなに入院したことなんて、なかったのに。