君とみた蒼空
しばらくすると、お母さんとお父さん、妹の千尋が来た。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
私はそっと千尋に微笑み返した。
「それじゃ、こっちに来て」
お兄ちゃんが、お母さんとお父さんを手招きした。
私も、ベッドから体を起こしてそれに続く。
お兄ちゃんは、小さな部屋の中に入っていった。
よくドラマとかで、余命を伝えられたりする………あまりいい印象はない。
「ここに座って」
お兄ちゃんは、医者の顔をしていた。
小さい頃に二人で遊んだときのあの無邪気な笑顔は、今の表情からは感じられなかった。