「私は貴方のモノ」【完結】
「…捨てない、で」
「え?」
「……ひ、とりにし、ないで」
「………」
俺の事を見つめながら、そう言ったタエはまた涙をぽろぽろと流した。
その腕を引っ張ると、俺はタエを抱き締めていた。
ぎゅうっと強く抱き締める。
息も出来ない程に。
いつかは。
手放さなければいけないのだろうか。
タエが好きだという男に手渡さなければならないのだろうか。
どうしようもなく、俺のモノにしたくて。
ペットって位置づけだろうと、置いておきたくて仕方ないのに。
もしもいつか手放さなければならないのなら。
俺はこいつを突き放さなくてはならないのだろうか。
そんな日は来るのか。