「私は貴方のモノ」【完結】


「待ってよ、この状況で放置?」



掴んだ俺の腕を自分の腰に回すと、ぴったりとくっついて来る。
更に体を摺り寄せて。


「いいじゃん。私達もしよ?」


目を細めて口角を上げて言った。




俺はゆっくりと顔を近付けると、その女にキスをする。
舌を絡め合わせて、吐息が漏れた。




違う。


タエはそんな瞳で俺を見ない。



違う。


タエは嬉しそうに俺を受け入れたりなんてしない。



違う。



――――――こいつは、タエじゃない。



唇を離すと、俺は動きを止める。
動かない俺の様子を窺う様に、見上げて来る女。
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